どうもバカルダーです。今回は自動レンディングBOTのCoinlendの登録からマニアックな使い方までを紹介します。「Coinlend」はこちら↓
仮想通貨を自動でレンディング(貸出)して利息を貰おう
レンディングとは簡単に言うと資金を借りたい人に貸し付けて利息を貰う事を言います。これを自動化することで毎日利息を貰う事が出来ます。
自動レンディングといえば以前に記事にしたCelsiusもXRPが年利5%でレンディングできて便利でした。しかし、アプリがアップデートされてコンプライアンス的に日本人アカウントだと新規入金が出来なくなってしまいました。
なので最近はcoinlendを使ってBitfinexでUSDレンディングをしています。最近は年利が結構高くて10%前後でレンディング出来ています。
仮想通貨以外の法定通貨、ドルペッグ通貨も貸し出しできる
USD以外にもJPY、EURO、GBPなどの法定通貨、USDTなどのステーブルコインもレンディングできるので、価格変動のリスクが嫌な方にもおすすめです。
自動レンディングBOT「Coinlend」とは
coinlendとは、APIを登録することで、24時間365日の間、自動で良い感じの利率でレンディング注文を出し続けてくれるサイトです。
2019年になり新たな提携先や新しい機能なども追加されているのでその部分も説明します。
良い感じに貸し出しオファーを出してくれる
この「良い感じ」というのが結構優れモノでして、例えばBitfinexのUSDの現在の利率が10%前後だとした場合、coinlend側で自分が5%と設定した場合でも素直に5%で注文を出すわけではありません。
自分が設定した年利より相場が高かった場合は相場に合わせた利率で注文を出してくれます。
なので、相場よりちょっと低いくらいの利率で設定しておくといい感じに絶え間なく利息が貰える状態をキープしてくれます。
自動的な配当再投資で複利の恩恵を受ける事が可能
絶え間なくレンディングすることによって配当を再投資していくことが可能です。これによって複利的に種銭が増えていきます。
レンディングとcoinlendのリスク
coinlendにはリスクはあまり無いと考えています。仮にAPIキーが漏れても出金やトレード権限は与えていないので問題ないからです。
一方レンディング全体としてのリスクは「取引所リスク」があります。Bitfinexやpoloniexで資金がロックされて出金できなくなる可能性が少なからずあります。
BTCやUSDのレンディングリスク
マージントレードの証拠金となりやすいBTCやUSDなどのメジャー通貨は他の流動性が薄い通貨の取引に使われる可能性があります。そのため、流動性の薄い通貨の暴落の影響をうけてしまう可能性があります。
poloniexでCALMの暴落によりBTCを貸し出していた人に損失が出るかもしれない事態が起こったのはこのためです。
BTCを借りて、CALMをロングしていた人がcalmの暴落によりロスカットが連続して起こり、ロスカットを実行しても元本を維持できなかった模様です。
リスクを軽減するなら分散型プラットフォーム
これらの中央集権的なレンディングのリスクを気にする場合は分散型のDAppsプラットフォームの方がいいかもしれません。
ETHLendとNuo NetworkとCompoundという分散型レンディングプラットフォームについて記事にしました。
coinlendの手数料は週1ドル~+レンディング収入の5%
coinlendは基本無料で利用できます。ただし、機能がいくつか制限された状態になります。⇒残念ながら有料化になってしまいました。
有料版は事前にcoinlendにBTC、BCH、ETH、LTCのどれかの通貨で入金するかクレジットカードを登録することで利用できます。高いプランになるほど短い間隔で再注文できたり高度なストラテジーを使う事が出来ます。
BASICとPREMIUMの違い
BASICとPREMIUMの大きな違いは以下の2点です
- レンディング戦略を詳細に設定できるかどうか
- 注文キャンセルから再注文までの間隔を速くできるか
BASICでは「最低貸出金利」「貸出日数」「レンディングせずに取っておく金額」ぐらいしか設定できません。
有料版では、「普段は10%で2日間の貸し出しオファーを出すが、20%以上の利率なら14日間の貸し出しオファーを出す。」というような設定が可能です。
また、注文キャンセルから再注文までの間隔が広くなってしまうと貸出してない期間が長くなってしまい少しもったいない状態になります。詳細な設定については後程紹介します。
coinlendに対応している仮想通貨取引所と最低貸出金額
coinlendに対応している取引所は5か所ありますが、我々日本人は実質2か所しか選択できません。
Bitfinex
日本人でも利用可能です。最低貸出数量は50USD分の通貨です。法定通貨から仮想通貨まで29種類のレンディングが可能です。
私はUSDのレンディングを主に使っています。
Poloniex
日本人でも利用可能です。14種類の仮想通貨のレンディングに対応しています。最低貸出数量は以下の通りです。
- Bitcoin: 0.01 BTC
- Ethereum: 1 ETH
- Clams: 10 CLAM
- Factom: 10 FCT
- Stellar: 100 STR
- Dogecoin: 100 DOGE
Liquid
ご存知Qashを発行しているliquidですが、レンディングに関しては日本人は利用できません。JPYの年利20%とか表示されてるので羨ましいです。
Celsius
最近新たに提携したレンディングプラットフォームです。最低貸出数量も貸し出し期間も決まりが無く、かなり使いやすかったのですが、最近のコンプライアンス的アップデートで入金が出来なくなりました。
XRPが5%で貸し出し出来るし、最近USDペッグのステイブル通貨が5種類加わり年利7%なので羨ましいです。今のところ15種類の通貨をサポートしてます。
Coinlendの登録から基本的な使い方
登録方法
では登録から基本的な使い方を紹介していきます。登録は簡単です。
「Setup Bot」をクリックした後「Register」をクリックしてメールアドレスとパスワードを入力して、もう一度 「Register」をクリックします。
するとメールアドレスに認証メールが届きますのでメール内のリンクをクリックして登録完了です。
「メニュー」→「Account」→「Credits」から有料プランに変更
有料プランを使う場合は「メニュー」→「Account」→「Credits」から入金することで自動的にアカウントが変更されます。
入金する金額に決まりはありません。送金は手数料が安いLTCがおすすめです。
「メニュー」→「Account」→「settings」の説明
画像の①の部分の「Expert mode」はonにすると貸し出しレートの設定の箇所がスライダーから数字を直に入力できるようになります。
②の部分は年利表示か日利表示かを選択できます。
③の部分からログイン時の2段階認証を設定できます。
「メニュー」→「Account」→「Bots」からレンディング戦略を設定
では基本的なレンディング戦略を設定していきます。
ここではBitfinexの設定方法を紹介しますのでBitfinexからAPIキーとSecretキーを取得してきます。
poloniexでもAPIキーを取得したらあとは同じ流れで設定できます。
BitfinexからAPIキーを取得する
Bitfinexにログインした後にhttps://www.bitfinex.com/apiにアクセスします。
「Create New Key」をクリックして以下のように権限を設定します。
Account histryのRead、 Margin FundingのReadとWrite、WalletsのReadの計4か所にチェックを入れて「Generate API Key」をクリックします。
すると2段階認証を求められますので、入力します。そのあと以下のような認証メールがBitfinexから届くのでメール内のリンクをクリックします。
「CREATE API KEY」をクリックして認証完了です。「freeze your account」をクリックしないように気を付けて下さい。
その後、表示されるAPIキーとAPI SECRETをCoinlendに登録します。
①にAPIキー、②にAPI SECRET、③のSaveをクリックして完了です。
BitfinexのFunding Walletに入金しておくのも忘れないようにしてください。
基本的なレンディング戦略の設定と各項目の説明
APIキーを登録すると「Save」だった部分が「Settings」に代わりますのでそこをクリックします。
レンディング戦略は各通貨ごとに設定を変更できます。
①の部分のオン・オフでその通貨をレンディングするかどうかを設定できます。
全て設定したら②のSave Settingsで保存するのを忘れないようにしてください。
Keep amount
貸し出しに使用しない金額を指定できます。私は0にしています。
Max.lending amount
貸し出しに使う最大金額を指定できます。例えば最初に100ドル入金して、ここに100ドルを指定することで単利運用が可能になります。これも0にしています。
Minimum interest rate
最低レンディング利率を指定します。大体の相場より少し低いぐらいでちょうど良いと思います。括弧内の数字は1年間配当再投資した場合の利率だと思います。
Always lend at the minimum duration of 2 days
常に最低の2日間の貸し出し期間でオファーしたい場合はオンにします。そうでない場合はオフにしておきます。
Threshold for max. loan duration:
後で設定する最大貸し出し日数でオファーを出す条件となる利率を設定できます。
画像の例だと利率が24%以上であれば20日の貸し出しオファーを出す設定になっています。
Minimum (~ days) and maximum (~ days) loan duration
最大貸し出し期間を指定できます。先ほど設定した利率が~%以上であればここで指定した日数でオファーを出します。
Keep loans alive for 0 minutes
一度出したレンディングオファーを何分間キープするかを指定できます。デフォルトでは0になっています。0にしておくと絶えずキャンセルと再オファーを繰り返します。
デフォルトにして回転率を上げるか、オファーする利率をちょっと高くして約定まで我慢するという戦略もできます。
Use the Iceberg strategy.
この項目は1度にオファーを出す最大金額を指定できます。
例えば200ドルの資金が有り、ここに100ドルと指定した場合、最初にオファーされるのは100ドルのみとなります。最初の100ドルが約定した場合、残りの100ドル分のオファーが作成されます。
最初のオファーが利率10%で約定した後に、相場が上がり残りの100ドルを15%の利率でレンディングできる可能性に賭ける戦略ですね。私はオフにしています。
基本的な設定は以上です。以下ではさらに新しく追加された③Advanced settingsについての紹介です。
Advanced settingsについて
ここではよりマニアックな使い方として高度な設定について紹介します。
Rate Spread Strategy
Rate Spread Strategyは「利率~%から~%の間で資金を~分割にしてオファーを出す」という戦略を設定できます。
以下の画像の例だと、「基本の相場レートから基本の相場レート+0.5%の間に資金を2分割にして1度にオファーを出す」という設定をしています。
また、Offset bottomに[-1%]などの負の値を入れる事も出来ます。
- REL(%)はOffset topがOffset bottomに対してどのくらいの割合を上乗せするかを指定
- REL(ABS)はOffset topがOffset bottomに対して何%上乗せするかを指定
- FIXEDはOffset topとOffset bottomに具体的な数字を指定
この戦略を使う時はKeep loans aliveに0より大きい数字を設定したほうが狙い通りの結果になりやすいです。
0のままだと、だいたいオファーが分割されるだけになる事が多いです。
Duration Spread Strategy
Duration Spread Strategyは「”Minimum (~ days) and maximum (~ days) loan duration”で設定した貸し出し日数の間で~分割にしてオファーを出す」という戦略を設定できます。
上の画像の例だと「貸し出し期間2日から20日の間で10分割してオファーを出す」という設定です。
Reserve Amount Strategy
Reserve Amount Strategyは「あらかじめ資金を余らせておいて、相場が指定した年利以上に上がったら余らせて置いた資金をその利率以上で約定させる」という戦略を設定できます。
上の画像の例だと常に100ドル資金を余らせておいて、利率が30%以上になったらオファーが約定するような設定です。稀に相場が急騰することがあるのでそれに備える戦略ですね。
資金に余裕のある方や、BTCやアルトコインのチャートのテクニカルやファンダメンタルから大きく値段が動いて借入の需要が増えそうだとか予想できる方には良い戦略だと思います。
Time Spread Strategy
Time Spread Strategy は時間分散のための戦略です。貸出オファーを出すタイミングをずらすことで、利率を分散させる事ができます。
例えば、10BTCを24時間に分散させると、6時間ごとに2.5BTCずつをその時点の平均金利で貸出オファーを出します。
Competitive Rate Strategy
Competitive Rate Strategyは複数のプラットフォームの利率を比較して一番高い利率に対してそれより大きく設定するか、小さく設定するかを選択できるようにする戦略です。
例えば、Bitfinexの利率が6%、Poloniexの利率が5%の場合でoffsetをREL(ABS)1%に設定した場合、 Bitfinexの6%に1%を足した7%でオファーを出すことになります。
以上5つの高度な設定について紹介しました。
汎用性が高そうなのは Rate Spread Strategy
これらの戦略は別に使わなくても良いのですが、 レンディングが約定した後に「もうちょっと攻めれば良かったな」と思う時があるので、一番汎用性が高そうな「 Rate Spread Strategy 」を私は使ってます。
参考までに現在の私の設定を紹介します。
現在のUSDのレンディング戦略の設定
- Minimum interest rate:5~10%(coinlendの利率をチェックして変動させる)
- Threshold for max. loan duration:24%
- Minimum (2 days) and maximum (20 days) loan duration
- Keep loans alive for 1 minutes
- Rate Spread Strategy:3分割、 REL(ABS)で 0%から0.6%
おすすめのレンディング戦略は「分散」
あくまで現時点でのおすすめの戦略ですが、貸し出し金額、利率、貸し出しタイミングを全て分散させる事です。これによって、レートが低い時に全額約定してしまい、2日間悔しい思いをする確率が少なくなります。
金額と利率の分散
Rate Spread Strategyを使う事で貸し出し金額と利率をある程度分散させることができます。
タイミングの分散
さらに、貸し出し1日目には全体の半分を約定させ翌日に残り半分を約定させることで、レンディングの開始と終了を毎日繰り返すことができます。以下の画像のような感じです。
日によって、5%以下になってしまう日もあれば15%近くで約定する日もあるので分散させる事で安定した利率でレンディングできます。よければ参考にしてください。
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